白内障 日帰り手術 緑内障治療は佐賀市の眼科「さの眼科」へ
Sano eye clinic
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さまざまな目の病気
網膜硝子体・ぶどう膜疾患
飛蚊症
Eye floaters
飛蚊症とは
目の前に虫や糸くずなどの浮遊物が飛んで見える場合があり、視線を動かすと一緒に移動しているように感じられます。
飛蚊症の原因
生理的なものと病的なものがあり、病的飛蚊症の場合は原因を取り除く手術やレーザー等の治療をする必要があります。
生理的なものは加齢に伴い、硝子体はゼリー状から液状への変化し、硝子体は次第に収縮して網膜から剥がれます(硝子体剥離)。このような変化が飛蚊症の症状をもたらします
<飛蚊症の原因>
飛蚊症の検査
飛蚊症だと自覚したら眼科を受診し、放置してもよいかどうか検査を受けてください。
目の前を飛ぶ浮遊物の形が変わったり、急に数が増えた場合は要注意です。網膜剥離や出血の可能性があるので早めに眼科で検査を受けてください。
眼底にある網膜の状態を詳しく調べる眼底検査や視力や眼圧(目の固さ)も検査し、目の中の硝子体や目の奥の網膜に異常かないか検査します。眼底検査をする場合、目薬をさして瞳孔を開きます。まぶしくて近くが見えない状態が約5~6時間続きますが、自然に戻ります。検査の後は、車の運転ができませんし、ピントが合いにくくなるので書き物をするのもお控えいただきますようお願いいたします。
糖尿病網膜症
Diabetic Retinopathy
糖尿病網膜症とは
糖尿病の合併症の1つで、糖尿病による高血糖とそれに伴う代謝異常によって、網膜の血管が損なわれる病気です。
糖尿病の患者さんの血液は、糖が多く固まりやすい状態になっているため、血管に負担がかかり、血液の流れが悪くなってきます。こうして起こる病気が糖尿病網膜症です。
糖尿病網膜症の症状
糖尿病網膜症で注意するべき点は、自覚症状がなく、患者様ご本人が気づかないうちに進行してしまうことです。進行するに従って、視野のかすみ、視力の低下、飛蚊症などの症状が現れます。
網膜静脈閉塞症
Retinal vein occlusion disease
網膜静脈閉塞症とは
網膜の静脈が詰まって、血流が停滞することによって発症します。 充分な血液が流れなくなると、網膜は正常に機能しなくなり、視界がぼやけたり、視力が低下するなどの症状を引き起こします。
網膜静脈閉塞症には、2つの種類があります。
細い静脈がつまったのが「網膜静脈分岐閉塞症」
太い静脈がつまったのが「網膜中心静脈閉塞症」です。
網膜静脈閉塞症の症状
血管の詰まる部分によっても症状は違ってきます。一般的に症状の現れ方はゆっくりで、全く自覚症状がない方もいれば、視力低下や視野欠損などの症状が現れる方もいます。
進行すると視力低下や視野が欠ける、目がかすむ、物が歪んで見えるといった症状が現れます。
<網膜静脈分岐閉塞症>
<網膜中心静脈閉塞症>
網膜静脈閉塞症の検査
眼底を詳しく観察して出血の状態等を調べる精密眼底検査と、血管に造影剤を入れ眼底を検査する蛍光眼底検査があります。
網膜静脈閉塞症の治療
早期には、つまった血液(血栓)を溶かす薬や、血液の凝固を防ぐ薬などを用いて出血の吸収をはかります。新生血管による再出血の危険がある場合には、レーザー凝固治療を行って、再出血を予防します。
加齢黄斑変性症
Age related macular degeneration
加齢黄斑変性症とは
加齢により、網膜の中心部である黄斑が変形するものです。ものがゆがんで見えたり、ぼやけて見えたり、見たい部分が黒く見えたりします。
<目の構造イメージ>
黄斑部拡大図
眼球断面図
加齢黄斑変性症の原因
加齢黄斑変性症は2つのタイプに分けられます。
滲出型
脈絡膜から異常な血管(脈絡膜新生血管)が生えてくることによって起こるタイプです。進行が早く、視力低下によって車の運転や読書など日常生活の質に影響します。さらには、悪化すると失明にいたることがあります。適切な治療が必要となります。
萎縮型(非滲出型)
黄斑の組織が加齢とともに萎縮してくるタイプです。
今のところこれといった治療法がないのですが、萎縮部分が中心窩にかからない限り、高度の視力障害には至りません。ただし、滲出型に変化することがあり、定期的な通院で経過を診ていくことが不可欠です。
滲出型加齢黄斑変性症の自覚症状
加齢黄斑変性症では網膜の中心部である黄斑が障害されるので、ものを見ようとした時に視野の真ん中が影響を受けます。進行とともに次のような症状が現れます。
黄斑部拡大図
眼球断面図
加齢黄斑変性症の検査
加齢黄斑変性症は2つのタイプに分けられます。
精密眼底検査
眼底を詳しく観察して、出血の状態等を調べます。
加齢黄斑変性症の治療
抗血管新生薬療法
体内には、脈絡膜新生血管の成長を活発化させるVEGF(血管内皮増殖因子)という物質があります。このVEGFの働きを抑える薬剤を眼内に注射することで、加齢黄斑変性症等の原因である脈絡膜新生血管の増殖や成長を抑制する治療方法です。
レーザー光凝固術
網膜をはじめとする眼底(眼球の奥)の病変部にレーザー光線を照射して焼き固めることによって、病気の進行を阻止するために行われる治療法です。
黄斑円孔
Macular hole
黄斑円孔とは
中心窩の全層円孔とその周りの網膜の浮腫 網膜の黄斑部に穴(円孔)が生じる病気です。 加齢によって硝子体がちぢむときに、網膜がひっぱられて黄斑部に穴(円孔)を開けてしまうものです。
60代をピークに、その前後の年齢層の人に多発します。とくに、硝子体の液化が進みやすい近視の人や女性に多い傾向があります。
網膜が硝子体に引っ張られることによって、黄斑に穴があいてしまいます。眼底写真では、黄斑に丸くあいた黄斑円孔の網膜線が見えています。OCT画像では黄斑の網膜がなくなっているのがわかります。
黄斑円孔の症状
代表的な症状としては「急激な視力低下」や「ものが歪んで見える」が挙げられいます。
黄斑円孔の治療
黄斑円孔は自然治癒することはなく、進行性の病気なので、早期の治療が必要です。空いた孔を塞ぐ手段としては、手術(硝子体手術)となります。
網膜剥離
Retinal detachment
網膜剥離とは
加齢により、網膜の中心部である黄斑が変形するものです。ものがゆがんで見えたり、ぼやけて見えたり、見たい部分が黒く見えたりします。
<網膜剥離のイメージ>
こんな症状があれば網膜剥離かも…
・黒い点やゴミのようなものが見える。
・目の中でピカピカと光って見える。
・見ているものの一部が見えない
・見るものがはっきりしません
網膜剥離の治療
まだ裂孔や円孔だけで網膜剥離になっていなければ、網膜光凝固術をすることによって剥離への進行を止めることもできます。網膜光凝固術はレーザー装置を用い、特定の波長のレーザー光で病的な網膜を凝固させることにより病気の進行を抑えます。元の状態に戻すものではありませんが、病気の悪化を防ぐ目的で行われ、眼底の病気には欠かすことのできない重要な治療法になります。
進行状態や部位によっては手術をしなくてはなりません。飛蚊症があれば大部分は何もないことが多いのですが、自己診断はせず、眼底検査を受けるようにしてください。
<網膜剥離のイメージ>
高血圧性網膜症
Hypertensive retinopathy
高血圧性網膜症とは
高血圧性網膜症とは、高血圧症で血圧が高くなり、網膜が損傷を受ける病気です。高血圧網膜症は網膜動脈閉塞症や虚血性視神経症、網膜静脈閉塞症など、視力が著しく低下する病気の原因になり得る疾患です。
<高血圧性網膜症>
高血圧性網膜症の症状
高血圧網膜症の大きな原因である高血圧そのものも、初期の自覚症状はあまり認められません。 進行すると、網膜の出血、濁りなどの症状があらわれます。治療せずに放置すると網膜内に血流が途絶えた部分(虚血部位)ができ、そこになんとかして酸素や栄養を届けようとして、新たな血管が伸びてきます(新生血管)。この血管は大変もろくて破れやすく、出血が硝子体内に広がる硝子体出血や、出血から網膜剥離に至ることがあり、そうなると高度の視力障害が残ってしまう可能性が高くなります
高血圧性網膜症の検査・治療
眼底検査を行ったり、眼底写真を見ることによって診断されます。
高血圧の治療が、高血圧性眼底の治療にもなります。
高血圧性網膜症が進行し、網膜に虚血部位や新生血管が生じた増殖網膜症には、新生血管発生の抑制、硝子体出血の予防を目的に、レーザー光凝固術を施します。
ぶどう膜炎
Uveitis
ぶどう膜炎とは
目の虹彩・毛様体・脈絡膜をまとめてぶどう膜と呼び、このぶどう膜の一部あるいは全てに炎症が起こる病気がぶどう膜炎になります。
ぶどう膜炎の原因
ぶどう膜炎の原因は、病原体による感染、内科的疾患、原因不明などによるものなどがあります。
<ぶどう膜の構造>
ぶどう膜炎の症状
まぶしく感じたり、目の充血や痛み、視力低下・飛蚊症(虫が飛んでいるように見えること)などの症状が出現します。炎症を起こしている場所、程度によって症状が異なり、合併症による症状を起こすこともあります。
高血圧性網膜症の検査・治療
一般的な眼科の検査に加え、必要に応じて眼底の蛍光眼底検査を行います。また、場合によっては、血液検査などの検査を行って、原因の究明や治療効果の判定を行います。
ぶどう膜炎の治療の中心はステロイド薬の点眼や内服、あるいは点滴です。
再発することの多い病気なので注意が必要です。